矢番え動作
注意する点
矢番え動作
1.弓を身体の中央に立て、弦は鼻筋にあるように注意する。
2.弓が動かないように正しく垂直にもったまま弦を返します。この際には「胴造り」を保つことに注意します。左肘を張って弓を立て、弦を返す。腰の辺にとった右手をそのまま水平に弦までもってゆくようにする。前屈みになりやすく、体構えをくずすので、よく腰を詰めて動作する
3.両手でものを抱きかかえるようにして、矢を持った右手を弓の外側、左拳を越すところまで送る。これ以降の矢番え動作においては、身体と弓とが離れないように円相を保ちます。
4.目は矢に添って羽根を見(甲矢・乙矢の検別)て甲矢を人差指と中指の間にはさむ
4.甲矢、乙矢を見分けながら、甲矢を左手の人差し指と中指の間にはさみます。
5.顔を戻し、右手は矢に添って筈を持つ(このとき顔も手に添って動きますが、目づかいを主とする)
6.妻手で筈を持ち、矢を一度に送って(繰り込み)弦に筈をかませ、矢番えをします。
なお、矢を番える際には正面より筈が見えないように妻手人差し指で筈を隠すことが射手の心得となっています。
7.乙矢の羽を的に向け、走り羽を下にして持ちます。
薬指と小指の間に乙矢を打ち込みます
乙矢を持った手は、矢をいったん垂直に立ててから(筈は床につけない)
いずれの場合でも大体矢の射付節のところを弦にあてるようにし、甲矢と乙矢は平行になるように持ちます。
8.右手(馬手)は腰に戻します。
その後、取矢をします。
右手の甲を下にし、薬指と小指とで乙矢の板付を持って一度に抜き取り、右手を腰に復します。
矢番えの動作は、跪坐の体構えがくずれないように!
甲矢を弦に番えるときは、袖摺節を上にすればよく、乙矢の走り羽を下にするときは、箆中節を上にすれぱよいので、いちいち顔を動かすことはありません。 これらの動作は、連続して行われるもので、特に勣作に心を通わせ、息合い、間合いの調和をとりて一つの流れとして、腰の辺に右手を復して残身をとります。
【 立射の作法 】
射位で坐射の射手が開き足で脇正面に向きを変えるのに合わせて、的を見て足踏みを行う。
坐射の射手の矢番えに合わせて肩の高さ(弓と弦の間に顔が来る)で矢番えを行う。筈を保ち、捧持する気持ちで、円相にて左膝頭に本弭を置く。
坐射での立ち上がるタイミングで取矢(乙矢の場合は、弦調べ)を行い、前の射手の弦音で取懸け、行射する。
甲矢を射終わり、物見を返したら、的正面に向きを変えながら足踏みを閉じ、本座まで退がり、末弭を床に着けず、矢を持ち替える。